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代表取締役社長 森 啓太郎

1974年生、ソフトバンク株式会社を経て、アカマイ・テクノロジーズ日本法人立ち上げに参画。営業本部長に就任し、2008年度営業成績は世界No.1などの実績を残す。AIを使うことで会計書類の自動データ化と自動仕訳が可能となれば、人手不足の解消に貢献すると共に、重要業務にリソースを割くことができると考え、2016年6月にファーストアカウンティングを設立。AIソリューションのRobotaシリーズ及びRemotaをリリースし、エンタープライズ企業を中心に経理DXによる業務改革を強力に推進中。

ファーストアカウンティングが
目指していること

AIの力で経理DXを実現したい

企業の業務の中でも、紙をベースとし、入力・転記といった単純な作業が比較的多いのが経理業務ではないでしょうか。
会計ソフトやERPの普及により、集計などの作業は飛躍的に処理スピードが向上した一方で、ベースとなる入力や仕訳の作業は依然として変わらない人による確認・判断と単純作業の繰り返しであり、かつ、月末月初と月中の繁閑の差が激しいということも、何十年も前から経理部門が抱える課題であるといえます。

私たちは、AIの力を使った経理DXによりペーパーワークや単純作業をなくすことで、経理業務でもリモートワークをはじめとした多様な働き方が選択でき、作業負荷が軽減されれば、経理の方が本来注力すべき戦略的な業務に力を割くことができると考えています。

人間で最も高いIQをもったアインシュタインのIQは180だったと言われています。一方、シンギュラリティ後のAIはIQが4,000にもなると言われています。計算力・記憶力という単純な機能で人間がAIと競うことが意味のない時代になっています。

圧倒的な計算力や記憶力を持つことが見込まれるAIですが、いまの会社の状況を数字からどう評価するべきか?どのように事業を伸ばすのか、目指すべき姿は何なのか、そのために何をすべきなのか、というようなことを判断することはできません。そして、このような業務こそ、会社の経理を扱う部門が注力すべき分野だと私たちは考えています。

会計は、世界の共通言語であり、経理の課題も世界共通といえます。現時点では主に国内の企業様の経理DXの実現をサポートさせていただいておりますが、
今後は、その先のより戦略的な経理のためにデータを活用した様々なソリューションと、世界に向けてこの取り組みを進めていきたいと考えています。

創業の想い

当社を創業する以前に食品小売のeコマースの会社を経営していました。その際に、経理関連で様々な課題にぶつかりました。1つ目は二重払いの問題、2つ目は入金と支払時期の認識の誤りによる一時的な資金不足、3つ目は振込のミスや入金の消込ミスです。

二重払いの問題は、月初にPDFで請求書を受領し、後日紙の原本が届いた際に再度振込をしてしまうというような状況で、私の場合は二重払いした金額を返還してもらうまでに非常に長い時間がかかったり、煩雑な手続きが大変だったこともありました。

2つ目の支払入金の認識不足では、資金ショートにより黒字ながら会社が倒産するような危機的な場面が発生しました。

3つ目の振込や入金消込のミスは現在でも日常的に生じるミスではないかと思いますが、取引先にこのような確認の連絡をするのも、また振り込まれていない、というご連絡をいただくのも、決して気持ちの良いものではありません。このような経験から、企業にとってクリアでタイムリーな会計や、このような単純なミスを防ぐための経理上の仕組みが非常に重要なことであり、時には会社の生命線になるということを強く感じました。

そのようなことをきっかけに、自社の会計の自動化に取り組んでいきましたが、どうしても思ったように自動化することができません。一番大きかった原因が、紙の請求書にあるデータを入力する作業を自動化できなかったことです。OCRは古くからある技術ですが、請求書のように各社フォームが異なるようないわゆる「非定型データ」を高い精度で読み取ることは非常に困難であり、既存のサービスでは難しいことがわかってきました。

しかし、より詳しく調べていくとこのような分野こそ、AI(特にDeep Learning)の技術が利用できるということに気が付き、この課題を解決できればその成果は必ず社会に広く貢献することができると考えるようになりました。これが現在のファーストアカウンティングの起業につながりました。

理想の組織をつくるために
大切にしていること

全員が同じ目標に向かっていけるように、採用にこだわること、バリューの浸透にこだわることは意識をしていおり、現場の責任者のみではなく、必ず私も面接をしています。

事業をさらに高いステージに持ち上げていくには、優秀な人材が欠かせません。そのためには既存のメンバーより優秀な人を採用するというのが、既存のメンバーに対する責任だと思っています。また、バリューマッチしない方が入社するのは当社にとっても、その方にとっても良い結果を生みません。いくら優秀であったとしても、その方のキャリアを預かる会社として、責任をもって判断しなければならない部分だと考えています。

会社としては、入社後も全員が同じ目線を持ち続けるために、3ヶ月毎にバリューについて全社で話し合う機会を設けているほか、毎月全社員と1on1の時間を作っています。また、週に1度全員がその週の仕事を振り返ることができるミーティングの時間を設けてコミュニケーションを行うことなどを通じて、一人一人の意見を尊重し、パフォーマンスを発揮しやすい環境づくりを大切にしています。

結果的に、当社では、20代から40代を中心に、女性も多く、エンジニアには外国の方もいらっしゃいますが、幅広い人材が当社のバリューである「Can Do Attitude」「TeamWork」「Trust」「Passion」「Move Fast」を大切にして、フラットに活躍できる良い組織ができていると考えています。バリューの詳細はこちらをご覧ください。

会社は人によって組織され、集まった人によってサービス・製品が生み出されます。優れたメンバーを集め、その方々が気持ちよく働ける環境を作ることが、私の重要な仕事であると考えています。